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3月27日は祈りの日 天武天皇と薬師寺

3月27日の祈りの日は天武天皇(在位673〜686)の詔に由来するものですが、天武天皇ゆかりの寺として知られるのが薬師寺(奈良市)です。

薬師寺は天武天皇の皇后(きさき)である鸕野讃良皇女(うののさららのひめみこ)が病になった時に、天武天皇が薬師寺建立の誓願を立てられ、鸕野讃良皇女が持統天皇(在位690〜697)に即位した後に落慶しました。

薬師寺は金堂の薬師如来像と脇侍の日光月光菩薩像、そして東金堂の聖観音菩薩像で知られていますが、いずれの仏像も創建当初からのものか、平城京遷都に伴い、現在の地に移転した以降に造立されたものか長らく議論があります。

天武天皇の時代、いくつかの大寺を除いて。官司が寺を治めてはならない、という詔勅が出されます(680年4月25日)。つまり、それまで寺は国家が運営するものでしたが、天武天皇は寺は寺自身の経済を行うように命じられたのです。

685年3月27日の天武天皇の詔(みことのり)「諸國毎家作佛舎、乃置佛像及經、以禮拜供養」(諸国の家毎に仏舎を作り、すなわち仏像と経とを置きて礼拝供養せよ)の背景には、氏族ごとの寺院建立を認めた天武天皇の詔勅がありました。